2015年は日韓国交正常化50周年と言うこともあり、悪化している両国関係の改善を図る意味でも特に懸案事項であった「慰安婦問題」が電撃合意に至りました。
朴大統領の強い希望で「年内(2015年内)に解決」に拘った結果であるとも言えますが、果たしてこれで決着を見ることが出来るのでしょうか?
最終的かつ不可逆的な解決
日韓合意の内容を見ると、これまでの韓国が行ってきた「ゴールポストを動かす」手法にうんざりしている日本側としては
「両国は最終的かつ不可逆的な解決」と確認する。」
との文言でこれが本当の意味で最終的な決着であり、一旦決着したら蒸し返さないことを強く確認した模様です。
これと同時に、韓国の行っている「慰安婦像」の撤去も求めた内容となっており、これに対して韓国側は
「韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体と話し合いを行い、適切なかたちで解決するよう努力する」
と表明しているものの、表現としては
「適切なかたちで解決するよう努力する」
と言うものになっているので、最初から解決する気がないとも取れました。
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予想どおりの展開
韓国国内では、今回の合意に対して反発の声が強まっており、慰安婦問題の総本山とも言える「挺対協」は当然のことながら、世論も反対の声が多いとの報道に加えて、慰安婦像の撤去に関しては
「民間団体が勝手に設置したもので、政府がどうこう言えるものではない」
と日本側の「適切に撤去される」と言う認識に対して早速反論してきました。
これを見て、やはり「努力する」と言う文言自体の意味が予想どおりだったなぁ・・・と思わずにはいられません。
つまり、問題に取り組む姿勢を見せておきながらも最初から解決する気などさらさらなく、「努力する」と言う不確証な表現で逃れた韓国側の勝利とも言えるでしょう。日本側としては「してやられた」と言うところでしょうし、「何度騙されれば気が済むのか?」と思っている方々も多いのではないでしょうか?
完全決着は難しい
日本の世論を見ても
「ありもしなかった慰安婦問題に対し、私たちの税金から10億円が拠出されるなんて考えられない」
などの批判的な意見も多く聞かれていたのですから、完全決着と言うのはなかなか難しいのではないか?と思わずにはいられません。
日本側の立場としては一貫して
「日韓両国間の問題は、1965年の日韓基本条約にて完全かつ最終的に解決済」
であるのですが、百歩譲って道義的な立場からの合意であると言うもの。
しかし、韓国側の言い分は常に一貫しておらず
「日本政府に謝罪してもらえばそれでいい」
と言うところから始まり、一つを認めると
「それでは足りないから、しっかりと日本政府の金で賠償しろ」
となり、さらには
「責任者を法的に罰せよ」
などと要求をエスカレートさせ続けてきたのですから、今回の合意内容で納得できるはずはないでしょう。
韓国は、法やルールよりも「世論」と言う不確かな圧力によって法律さえも覆してしまう国です。これは先の元産経新聞ソウル支局長だった加藤さんの件を見ても明らかでしょう。
つまり、
「いかに両国間で合意がなされようが、どのような文言を用いようが、世論によって全ては覆されてしまう約束の出来ない国」
であると認識するしかないのでしょう。
本来ならば、日韓基本条約で終わっている話ですから・・・。
そんなことを考えると、この問題はまだまだ尾を引きそうな予感がしてなりませんね。
これからも韓国政府の動向に注目ですね。