霊柩車と言えば故人を火葬場まで運ぶ際に用いられる派手な屋根が取りつけられたアメ車のイメージですけど、どうやら最近は事情が変わってきているようですね。
変わる霊柩車事情
霊柩車のイメージと言えば、私は間違いなく上の写真のようなタイプを思い浮かべるのですが・・・みなさんはいかがでしょうか?
と言いますか、お葬式の後で出棺されて雅楽が流れる霊柩車に棺が乗せられて、クラクションを鳴らして出発する金ぴかの宮型霊柩車が何と言っても人生最後の乗り物と言う感じなのですが、どうやら最近は事情が異なっているみたいです。
宮型霊柩車激減
この宮型と呼ばれる霊柩車は、あまりにも死を連想させると言うことで敬遠されているのだそうです。
町内を走ることすらダメだって言うところすらあるそうなんですね。
それで、宮型霊柩車を所有している葬儀屋さんがネットオークションで霊柩車を売却したりしているんだとか。時代も変わりましたねぇ。
確かにこのタイプは
「いかにも霊柩車で、これから火葬場に行きますよ」
とか
「ご遺体を乗せています」
と言うのがハッキリとわかるので、人によっては嫌な気持ちになる方も居るのかもしれません。
ですので、最近の主流と言うのは通常のバンタイプに変わっているのだそうです。
これだと、パッと見では霊柩車だと気付きにくいでしょうし周囲に紛れ込む感じもしますねぇ。
ここで気になるのは霊柩車にまつわる「迷信」についてです。
Sponsored Link
霊柩車に会ったら親指を隠せ
最近は霊柩車にまつわる話を知らない若い方も多いそうですが、見てくれで判断出来なくなったらそんな話もなくなってしまいそうですね。
よく言われているのがこの
- 霊柩車に会ったら親指を隠せ
って話ではないでしょうか?
これは、親指を隠すことで「自分の親を死から守る」と言う意味や、「親の死に目に会えない」など諸説あるのですが、実際のところは何でそんなことをするのかよくわかりません。聞いた話では
「子どもが霊柩車などに指をささないようにするため」
と言うのが個人的に納得した話です。子どもって指さしたりしそうですからね。それって葬列に指さすってことですからとても失礼な話ですから。
他にも霊柩車を追い越してはいけないとか、霊柩車を見たらその日は良いことがあるとか、まぁいろいろな話がありますけど、結局のところは
「葬列に対してはキチンとした礼を持って接すべし」
と言う教えから来てるんでしょうね。
事情変化に危惧も
いろんな意見があるのは良いとしても、個人的には霊柩車とわかるデザインの宮型がなくなってしまうと、そう言った教えが脈々と繋がって行かないんじゃないか?って思ってしまいます。見た目の感情はいろいろあるにしても、霊柩車を見たら
「ああ、これから葬儀に行くんだな」
と思ったりしますし、それをきっかけにして死について考えたりしたりもするんですけどね。
まぁ、宮型じゃないタイプも霊柩車だからわかると言われればそれまでですけど、なんか忌み嫌うって言う感じが否めないから気になりました。
いずれにしても、時代によっていろんなものが変わって行くということなんですかね。
宮型霊柩車、良いと思うんですけどね。