佐野研二郎さんの東京五輪エンブレムがベルギーの劇場ロゴにそっくりで「盗作ではないか?」と言う疑惑が発端で、最近ではトートバッグのデザイン8点が他のデザインと酷似していることが指摘されて取り下げる事態にもなっています。
東京五輪エンブレム盗作疑惑
この盗作疑惑に関しては、私個人としては「盗作ではないのではないか?」という見解を
ブログ記事「佐野研二郎デザイン東京五輪エンブレムは盗作なのか?ケチつく五輪!」
で書かせてもらっていますが、トートバッグの件が出てきた以上は限りなく黒に近いグレーと言うしかありませんね。
トートバッグはスタッフの仕業
トートバッグの件については既に会見も行われていますが、そこで釈明されたのは
今回取り下げた8点のトートバッグのデザインについては、MR_DESIGNのアートディレクターである私、佐野研二郎の管理のもと、制作業務をサポートする複数のデザイナーと共同で制作いたしました。そして、誠に遺憾ではありますが、その制作過程において、アートディレクターとしての管理不行き届きによる問題があったと判断したため、今回の取下げという措置をお願いした次第です。
佐野研二郎さんコメントより引用
とされていて、自分ではない第三者が盗用したと言うのですが、何とも疑惑の深まる内容です。
仮にこれが事実であったとしても、あまりにも間が悪すぎますね。
事実を事実として認めた姿勢は評価出来ますが、これで一層五輪エンブレムについての立場は不利になりました。
五輪エンブレムはオリジナル
佐野研二郎さん自身のコメントでは五輪エンブレムについても触れられていますが
なお、東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムについて、模倣は一切ないと断言していたことに関しましては、先日の会見のとおり何も変わりはございません。東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムはMR_DESIGNで応募したものではなく、私が個人で応募したものです。今回の案件とは制作過程を含めて全く異なるものであり、デザインを共同で制作してくれたスタッフもおりません。
佐野研二郎さんコメントより引用
と言うことらしいですが、今の状況からは素直に「はい、そうですか」と聞き入れられるような内容ではありませんね。
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東山動物園まで
(追記です)
東山動物園のロゴがコスタリカの国立博物館ロゴと酷似していると言う話も出てきました。
どんどんと粗さがしと言うか、似てるデザインがないか徹底的に調査されていますね。
まだまだこんな状況が続くだろうと思います。
暗雲の東京五輪
何かと暗雲が立ち込める東京五輪ですが、そもそもの発端は新国立競技場問題でした。
そちらに関しては、デザインを白紙に戻してやり直すと言うことになっていますが、それでも問題山積で先行きが不安な状態ですよね。工期が間に合うのかとか、出来た後の維持費をどうするのかとか。少しでも良い方向に向けて議論していただくしかないと思いますが、佐野研二郎さんのエンブレムにかんしては頑なに「このまま使う」と五輪組織委員会が言っているので、当面収拾がつかないまま時間が経過しそうです。
やはり、ここは佐野さん自身がトートバッグと同じようにケチのついたデザインを五輪のシンボルにするのはよろしくないと言うことで、ご辞退いただくのが良い判断ではないかと思いますね。そうしないと、このまま採用された場合は、あのエンブレムを見るたびに
「盗作なんじゃないの?やっぱり」
と言うイメージが拭えないと思いますが。しかも2020年に五輪開催ですから5年以上もそんなバッシングを受ける可能性がある訳ですから、これはご本人にとっても決して良いことではありません。仮に本当にオリジナルであったとしても・・・です。
まぁ、私なんぞは第三者ですから適当なことを簡単に言えてしまうのでその点は申し訳ないと思いますが、やはり日本の国家イベントとしてのシンボルですから、国民目線で考えるとケチのついたデザインは止めて欲しいと思うのが普通ではないでしょうか?
その点をご理解いただいて、ご決断頂ける事を願っております。