台風11号が日本列島を直撃し縦断して行きました。各地で被害も出てしまいましたが、台風12号も発生しています。
一時熱帯低気圧になったのですが、また台風になったようです。
画像出典:tenki.jp
台風と熱帯低気圧
台風12号が日本の南南東海上から西北西方向に進んでいますが、この台風には気象上の定義に関わる変化が幾つか当てはめられた珍しい台風なんです。
一旦、熱帯低気圧になったのはご存知のとおりですが、再び台風に復活しました。
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台風12号のこれまでの推移
台風12号のタマゴはハワイ諸島の南西で発生したものです。
そのまま発達していた場合、ハリケーンになるはずだったのです。
これは、熱帯低気圧が発達した地域によって呼び名が変わるためなのですが、明確な決め事があるんですね。
画像出典:tenki.jp
台風 (Typhoon)
台風とは、北西太平洋(正確には北半球の東経100度〜東経180度)に位置するトロピカル・サイクロンを指します。台風の分類は中心付近の最大風速を基準としますが、日本基準の「台風」と国際基準の「タイフーン(Typhoon)」とでは、正確な定義が異なることにも注意して下さい。なお世界のトロピカル・サイクロンの中でも「台風」は、発生数が最も多く勢力も最強と言えます。台風には名前が命名されます。
ハリケーン (Hurricane)
ハリケーンとは、北部大西洋、東部北太平洋(北半球の西経140度より東)、中部北太平洋(北半球の西経140度〜西経180度)および南東太平洋(南半球の東経160度より東)に位置するトロピカル・サイクロンを指します。ハリケーンにも台風と同様の国際的な分類基準が適用されます。なお、西経域のハリケーンが東経(西経)180度に達して北西太平洋に入ってきた場合、それ以後は「台風」と呼ばれることになります。ハリケーンには名前が命名されます。
サイクロン (Cyclone)
「サイクロン」は低気圧を総称的に示す用語ですが、台風(トロピカル・サイクロン)に相当するものを呼ぶ特別な用語がない場合には、トロピカル・サイクロンの略称として「サイクロン」を使います。北インド洋(東経100度より西)ではcyclonic storm、南インド洋からオーストラリア、南太平洋にかけてはtropical cycloneなどの用語が使われています。なお、台風が東経100度を越えて西に進むとサイクロンと呼ばれることになります。また、南部大西洋で2004年に発生した初のトロピカル・サイクロンは、サイクロンまたはハリケーンと呼ばれているようです。サイクロンには名前が命名されます。
※引用先はデジタル台風
台風12号は、生まれがハワイ諸島南西なので、本来ならばハリケーンになるはずが、東経180度を越えて西に移動して来て発達したので台風12号になったのです。
また、熱帯低気圧に格下げされたのにも基準があります。
- 亜熱帯や熱帯で海から大量の水蒸気が上昇することにより空気が渦を巻いて出来る低気圧(熱帯低気圧)が発達して風速が 17.2m/s を超えると台風、それ以下の場合は熱帯低気圧と言います
つまり、熱帯低気圧の風速によって台風かどうかを決めているんですね。
ちなみに温帯低気圧は
低気圧にはもう一つ「温帯低気圧」と言うのもあります。
- 温帯低気圧は、北側の冷たい空気と南側の暖かい空気が混ざりあおうとして空気が渦を巻くことにより出来ますが、熱帯低気圧とは構造が違うので風速が17.2m/sを超えても台風とは呼びません
と言うことなんですよね。なので爆弾低気圧とか言う呼び名があったりするんでしょうね。
台風12号の進路は
一番気になる台風12号の進路ですが、どうやら今回も日本列島に接近しそうな予想になっていますね。
画像出典:気象予報士Kasayanのお天気放談
米軍の予想によると、今週末あたりで紀伊半島の南に進む予想です。太平洋高気圧の具合にもよりますが、日本の南岸を東進するのか上陸するように北上するのかは今後の気象情報に注目して下さい。
ところで、台風11号が過ぎ去ってから一気に夏となって暑い日が訪れましたね。各地で梅雨明け発表もあったようですが、台風が関係してるのですかね?
これは、台風が暖かく湿った空気を日本に運んできたことと、前線が押しあがって太平洋高気圧が張り出していることによります。
今週中にはさらに梅雨明けの発表があるかもしれませんね。