新学期が始まりましたね。
学生さんの自転車通学で朝の通勤時間帯は混雑する日々が帰ってきましたが・・・。
自転車のルール
そもそも自転車のルールをみなさんどこまでご存知でしょうか?
遥か昔?に学校で習ったような気がしますが、その間も道路交通法が改正されたりして細かい部分はどうなっているのかよくわかりませんよね?
今日は、そのことについても調べてみました。
自転車は原則車道を走行
自転車の定義を見ますと
ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く)であって、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであって、内閣府令で定める基準に該当するものを含む)をいう。
<関係法令 法第2条第1項第11号の2、規第1条の3>
となっています。結構幅広いものが自転車として扱われているんですね。
また、普通自転車と言うのも定義されていて
二輪または三輪の自転車で、他の車両をけん引していないもので、次の基準を満たす自転車をいう。
- 長さ190センチメートル、幅60センチメートルを超えないこと
- 側車をつけていないこと(補助輪を除く)
- 乗車装置はひとつであること(幼児用座席を除く)
- ブレーキが走行中容易に操作できる位置にあること
- 歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと
<関係法令 法第63条の3、規第9条の2>
とされています。
これらは道路交通法上は「軽車両」に分類されていて、原則車道の左側端を通行することになっています。
路側帯があるとやや複雑に
原則車道を通行するのはわかりますが、全国の道路事情は一律ではありませんので道路環境によってはルールが複雑に変わってしまいます。これが迷うところですね。
路側帯
※画像出典:神奈川県警HP
車道との境界が白線1本の実線の場合は、左側を通行する際に車道も路側帯も通行可能です。
ただし、歩行者の妨げになる場合は通行できませんのでご注意ください。
駐停車禁止路側帯
※画像出典:神奈川県警HP
路側帯の白線が実線と破線2本の場合は「駐停車禁止路側帯」となります。
この場合も路側帯同様、車道も路側帯も通行可能です。
歩行者用路側帯
※画像出典:神奈川県警HP
路側帯の白線が実線2本の場合は「歩行者用路側帯」となります。
この場合、自転車は路側帯を通行することはできず、車道のみを通行することになります。
自転車道や自転車専用通行帯
自転車が通行できる「自転車道」や「自転車専用通行帯」が設置されている道路も多くなりました。
この場合は当然ながら、自転車道もしくは自転車専用通行帯を通行します。
自転車道
※画像出典:神奈川県警HP
自転車専用通行帯
※画像出典:神奈川県警HP
この場合においても、基本的に「道路の左側」を通行するのが原則ですので、片側にだけ自転車道や通行帯がある場合は、反対側では車道を通行することになります。
例外的に歩道通行を認められる場合
ただし、自転車も歩道の通行を例外的に認められる場合があります。
※画像出典:神奈川県警HP
- 図の標識により歩道の通行が許可されている場合
- 3歳未満、70歳以上の方又は身体の不自由な方が自転車を運転するとき
- 自転車の通行の安全を確保するため歩道通行することがやむを得ないと認められるとき
上記の場合は歩道の通行ができます。またやむを得ないと認められるときと言うのは
- 道路工事や連続した駐車車両などのために、車道の左側部分を通行することが困難な場合
- 著しく自動車の交通量が多く、かつ、車道の幅員が狭いなどのために、追い越しをしようとする自動車などとの接触事故の危険がある場合
とされています。
歩道を通行する場合は
- 歩行者優先
- 車道側を徐行する
- 歩行者の通行を妨げる恐れがある場合は一旦停止する
ことが必要です。
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実態は危険な状況も
上記のルールを全て身に着けた上で自転車を運転することがもちろん必要ですが、昨今はそれでもなお危険な状況が散見されます。
車のドライバー視点では
- 自転車が車道を走ると車の通行を妨げるため渋滞の原因となる
- 自転車がフラフラ走行したり、スマホなどの「ながら運転」によって動きが読めない
などが挙げられます。
また、自転車側の視点では
- 車が自分のすぐ横を通りぬけて行くので怖い
- 車がクラクションを鳴らして威嚇してくるので怖い
などがあるでしょう。
双方が譲り合うのが大切
結局のところ、ルールと言うのは目的があって作られたものです。
自転車に関しても同様で、道路における交通ができるだけスムーズに行われ、事故などが起こらないように考えられています。
ですから、ルールは勿論ですが自転車も歩行者も自動車もみんなが「譲り合い」の精神をもって通行することが最も大切なことではないでしょうか?
急いでいる方もいるでしょうが、それで事故を起こしてしまっては元も子もありません。
お互いに気持ち良く通行できるように心がけたいですね。