春の訪れが待ち遠しいこの頃です。
3月になれば、いよいよ桜前線が北上してくることになりますよね?
今回は、桜にまつわる雑学を紹介します。
治水事業としての桜
既にご存知の方も多いかもしれませんが、桜の木が土手に植えられている理由は「治水」と言う目的のためです。
よく言われているのが
- 桜を植える
- 春に花見客が大勢訪れる
- 花見客が土手を踏むことで固められる
- それにより、土手が強化される
と言うことでしょう。多分その通りでしょうし、桜の木自体も根が深く張らない樹木なので、土手を強化すると言うことも言われています。
では、桜を植える前は何が起こっていたんでしょうね?
原因不明の堤防決壊
今も昔も治水事業は防災上重要なものです。
治水のために堤防を築いて大雨に備えたのですが、堤防を築いた年は問題ないものの翌年以降は長雨になると堤防が決壊してしまうことが起こったそうです。
修復しても修復しても同じことが繰り返され、ようやく突き止めた原因は
- 堤防建築時は土も締まって強度がある
- 同時に土手は保水する
- 保水した水分が冬場に凍結する
- 春になると凍結した水分が解けて土手に空洞ができる
- それにより土手の強度が下がり決壊に至る
と言うことだったのです。
毎年、春に土手を強化する必要があることがわかったのです。
WinWinの発想?
私の全く想像に過ぎませんが、当時はお役人から民衆に対して土手を強化するように春になったら動員がかかったのかもしれません。
しかし、それでは人が集まらなかったか、人を集める為に多額な人件費がかかった・・・などが想像されます。
そのため、有効な対策を打つことに困窮していたのではないか?と思いますが、そこで誰だかわかりませんがヒーローが登場するのでしょうね。
そのヒーローはおそらく
- 桜の木を土手に植える
- 民衆に花見を奨励する
- イベントも開いて賞品や賞金を出す
と言ったようなことを提言し、これを行うことで先に説明した効果が期待できることを説いたのでしょう。
堤防が決壊すれば多額な修繕費用がかかり、毎年春に人を動員すればこれも多額な人件費がかかる。
この様な状況から抜け出すには
- 桜の苗木代
- 花見奨励事業
この2つを実施するだけで治水事業が上手く行くとなれば、大幅なコスト削減であり改善策だったはずです。
民衆にしても、無理やり動員されていたとすればそれから解放されたはずですし、花見で農繁期前の楽しみが出来たのですから良いことだったのでは?
双方に利のある「WinWin」の発想だったのでしょうね。
先人の知恵には感服してしまいます。
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今年の桜前線予想
さて、そうなると気になるのが桜前線です。
日本気象協会から2015年の桜前線予想が発表されています。
(画像出典:日本気象協会)
各地の開花予想日は
- 九州(福岡):3月21日頃
- 四国(高知):3月20日頃
- 中国(広島):3月25日頃
- 近畿(和歌山):3月24日頃
- 東海(静岡):3月24日頃
- 関東(東京):3月26日頃
- 甲信(山梨):3月28日頃
- 北陸(福井):4月3日頃
- 東北(福島):4月10日頃
- 北海道(函館):5月2日頃
です。(各地域の最も早い開花予想日を記載)
ホントに春が待ち遠しいですね。